Bank Band

Bank Band(バンク・バンド)は、日本のバンド。2004年に結成。所属レコード会社はトイズファクトリー。音楽プロデューサーの小林武史とMr.Childrenの櫻井和寿を中心としたスーパーバンド。小林、櫻井、坂本龍一によって設立された非営利組織「ap bank」の可能性を広げるために小林と櫻井が結成したグループで、ライブ活動やCDやDVDなどパッケージ製品からの収益はすべてap bankの活動資金や融資に充てられている。小林、櫻井以外のメンバーは固定されていない(後述)。当初は櫻井をボーカルに据えてカバーをメインに活動していたが、2005年に開催された野外音楽フェスティバル『ap bank fes '05』を機にアーティストを迎え入れてバックバンドとしても活動するようになった。ライブ活動を中心としたグループであり、披露される楽曲は他アーティストからのカバーが多い。これまで披露されたカバーは通算40曲以上に及び、特に櫻井が好きな邦楽アーティストの楽曲を中心に(影響を公言する浜田省吾など)選曲されている。

wikipediaより引用

Bank Bandがカバーしているアーティスト

曲名アーティスト名原曲収録CDカバー曲収録CD
生まれ来る子供たちのためにオフコースThree and Two/オフコースto U/Bank Band
はじまりはいつも雨ASKA(CHAGE&ASKASCENEⅡ/ASKA沿志奏逢 4/Bank Band
言葉にできない小田和正LOOKING BACK2/小田和正沿志奏逢 4/Bank Band
終わりのない歌ROGUEVOICE BEAT/ROGUE沿志奏逢 4/Bank Band
ぼくらが旅に出る理由小沢健二LIFE/小沢健二沿志奏逢 4/Bank Band
空席真島昌利人にはそれぞれ事情がある - 真島昌利BGM Vol.2 ~沿志奏逢
ストレンジ カメレオンthe pillowsPlease Mr.Lostman / the pillowsBGM Vol.2 ~沿志奏逢
プロポーズKANゆっくり風呂につかりたい/KANap bank fes’05
情熱の薔薇THE BLUE HEARTSBust Waste Hip/THE BLUE HEARTSap bank fes’05
君が降りてきた夏MOJO CLUBホームシック/mojo clubap bank fes '06
星のラブレターTHE BOOMA Peacetime Boom/The Boomap bank fes '06
わかってもらえるさRCサクセションEPLP/RCサクセションap bank fes '06
雨上がりの夜空にRCサクセションEPLP/RCサクセションap bank fes '06
SOMEDAY佐野元春SOMEDAY 佐野元春ap bank fes '06

Bank Bandカバーアルバム

沿志奏逢

曲名アーティスト名原曲収録CD
僕たちの将来中島みゆきはじめまして/中島みゆき
カルアミルク岡村靖幸家庭教師/岡村靖幸
トーキョー シティー ヒエラルキーヒートウェイヴTOKYO CITY MAN/ヒートウェイヴ
突然の贈りもの大貫妙子MIGNONNE 大貫妙子
限りない欲望井上陽水断絶 井上陽水
マイ ホーム タウン浜田省吾Promised Land 浜田省吾
中島みゆきEAST ASIA/中島みゆき
HEROMr.Childrenシフクノオト
幸福のカノンさねよしいさ子ペクレナトルホポワ さねよしいさ子
優しい歌Mr.ChildrenIt's a wonderful world / Mr.Children
歓喜の歌遠藤賢司嘆きのウクレレ 遠藤賢司
僕と彼女と週末に浜田省吾Promised Land 浜田省吾
イメージの詩吉田拓郎青春の詩 吉田拓郎

沿志奏逢2

曲名アーティスト名原曲収録CD
何の変哲もないLove SongKANLIVE KAN
ひとつだけ矢野顕子ひとつだけ/the very best of akiko yano
昨日のNo,明日のYesGAKU-MCa day in the life/GAKU-MC
スローバラードRCサクセションシングル・マン/RCサクセション
遠い叫びRDサクセションMARVY/RCサクセション
休みの日JUN SKY WALKER(S)START JUN SKY WALKER(S)
イロトリドリノセカイJUDY AND MARYPOP LIFE/JUDY AND MARY
煙突のある街真島昌利RAW LIFE 真島昌利
MR.LONELY玉置浩二JUNK LAND/玉置浩二
evergreenMY LITTLE LOVERevergreen My Little Lover
歌うたいのバラッド斉藤和義Because/斉藤和義

沿志奏逢3

曲名アーティスト名原曲収録CD
ハートビートGOING UNDER GROUNDハートビート GOING UNDER GROUND
ステップ!RCサクセションEPLP/RCサクセション
若者のすべてフジファブリックTEENAGER/フジファブリック
慕情サザンオールスターズ世に万葉の花が咲くなり/サザンオールスターズ
明日のために靴を磨こうヒートウェイヴLONG LONG WAY -1990-2001
緑の街小田和正緑の街 小田和正
月夜のハイウェイドライブ仲井戸麗一The仲井戸麗市BOOK
DrifterキリンジFine キリンジ
有心論RADWIMPS
RebornSyrup16gdelayed/syrup16g

若者のすべて/フジファブリックのカバー

Bank Band カバーの私評

Bank Bandのカバー群に通底しているのは、原曲への敬意を過不足なく保ちながら、決して原作の影に留まらない「歌の再定義」である。選曲は日本のポップス/ロックの良心とも言うべき楽曲が並び、どれも時代や世代を越えて聴き継がれてきた名曲ばかりだが、Bank Bandはそれらを過度に私物化しない。その代わり、歌の核心だけを静かにすくい上げ、いまの空気に最も自然な温度で差し出してくる。

特筆すべきはアレンジの誠実さである。派手な技巧や感情過多な解釈に走らず、メロディと言葉が持つ力を信じ切った演奏が続く。そのため「糸」「HERO」「若者のすべて」などは、原曲の記憶を呼び起こしながらも、別の人生の場面にそっと寄り添う新しい歌として成立している。櫻井和寿の歌声も、主張しすぎることなく楽曲の語り部に徹し、聴き手の感情を正面から受け止める。

Bank Bandのカバーは、懐かしさを消費するためのものではない。名曲が本来持っていた「誰かのために歌われる力」を現在進行形で蘇らせる行為である。その静かな強度こそが、これらの作品が長く支持され続ける理由だと感じる。

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