THE NOVEMBERS

THE NOVEMBERS

THE NOVEMBERS(ザ・ノーベンバーズ/ザ・ノベンバーズ)は、日本の4人組オルタナティヴ・ロック・バンド。略称は「ノベンバ」。2005年3月に結成。2007年11月にUKプロジェクトのDAIZAWA RECORDSより『THE NOVEMBERS』でインディーズデビュー。小林祐介(こばやし ゆうすけ Vo./Gt.)、松本健吾(けんご まつもと Gt.)、高松浩史(たかまつ ひろふみ Ba./Cho.)、吉木諒祐(よしき りょうすけ Dr.)。

wikipediaより引用

THE NOVEMBERSがカバーしているアーティスト

曲名 アーティスト名 原曲収録CD カバー曲収録CD
Cradle L'Arc~en~Ciel
Stay Away Nirvana
human flow dip I'll slip into the inner light/dip dip tribute ~9faces~
月夜の散歩(Chara × THE NOVEMBERS) エレファントカシマシ 明日に向かって走れ ― 月夜の歌 / エレファントカシマシ
DOUBT hideX JAPAN hide your face hide TRIBUTE VII-Rock SPIRITS-
11月 bloodthirsty butchers KOCORONO/bloodthirsty butchers Yes, We Love butchers ~Tribute to bloodthirsty butchers~ Mumps
MASTADABESTAH BACK DROP BOMB Nipsong/BACK DROP BOMB
アンドロメタモルフォーゼ Plastic Tree ネガとポジ /
 Plastic Tree
Plastic Tree Tribute
SWAN SONG ART-SCHOOL SWAN SONG/ART-SCHOOL Dreams Never End

DOUBT / hide のカバー

THE NOVEMBERSがカバーしたhideの「DOUBT」

THE NOVEMBERS カバーの私評

THE NOVEMBERSは、オリジナル作品での耽美的かつ轟音に包まれた音像だけでなく、カバー曲においても独自の美学を強く刻んできた。2012年『NEVERMIND TRIBUTE』での「Stay Away」では、Nirvanaの荒削りなエネルギーをそのまま再現するのではなく、音の厚みと冷ややかな空気をまとわせた。原曲の衝動を引き継ぎながらも、暗がりの美しさを抽出するような解釈である。

同年『dip tribute 〜9faces〜』で披露した「human flow」では、dipが持つ浮遊感と実験性を、バンド本来のシューゲイザー的質感で包み込み、オマージュでありながら新しい質感を提示した。2013年の『エレファントカシマシ カヴァーアルバム2』では、Charaと共演し「月夜の散歩」を表現。Charaの柔らかな声とTHE NOVEMBERSの退廃的な響きが交わることで、異質ながら親和的な化学反応を生み出している。

同じく2013年の『hide TRIBUTE Ⅶ』では「DOUBT」を選曲。hide特有の攻撃的な衝動を重苦しい質感で再構築し、オリジナルとは異なる凄みを示した。2014年『Yes, We Love butchers』での「11月」では、bloodthirsty butchersへの敬意がにじみ出る。憂いと轟音を共存させたサウンドは、バンド名の由来にも通じる陰影を感じさせる。

さらに『The Broccasion』での「MASTADABESTAH」では、BACK DROP BOMBのミクスチャー感を内省的なサウンドに置き換え、彼ららしいフィルターを通した解釈を提示。そして2017年の『Plastic Tree Tribute』で披露した「アンドロメタモルフォーゼ」では、両バンドの耽美さが奇跡的に融合し、原曲を愛するリスナーにも違和感なく響く出来栄えとなった。

総じてTHE NOVEMBERSのカバーは「原曲の再現」よりも「原曲を彼らの闇に沈める」作業であり、その中で光を浮かび上がらせる行為である。参加したどのトリビュートにおいても、単なるゲストではなく、必然性を持った存在として聴き手に強い印象を残している。今後も彼らが他のアーティストの作品をどう染め上げていくのか、期待せずにはいられない。

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